最近増えてきているのがこの就職(転職)エージェントです。
一般的な就職(転職)求人サイトは自分で良さそうだと思った求人に自分で応募して進めていきますが、エージェントサイトに登録するとキャリアアドバイザーと呼ばれる担当者が付いて、履歴書の書き方や面接などのアドバイスをもらえたり、様々な提案をしてくれます。
書類選考はパスしていきなり面接を受けられる場合があったり、求人サイトには出ていない非公開求人を紹介してもらえることもあります。
求職者はエージェントサイトを無料で利用することができ、求人を出している企業がエージェントサイトにお金を払っています。
さらに求職者の就職(転職)が決まると、その採用を出した企業からエージェントサイトにお金が支払われるという仕組みです。
そのためエージェントは登録企業に優良な人材を紹介するのがメインの仕事なので、必ずしも求職者側の希望を全て聞いてくれるわけではない、というのが求職者側のデメリットです。
たとえば事務以外の仕事を勧められたり、正社員を希望しているにもかかわらず無期雇用派遣を勧められることもあると聞きます。
しかし、受かりそうな求人だけを紹介してくれるというメリットもあります。
エージェントからの提案を受け入れるか、断るかはもちろん求職者の自由です。
あとは、担当についてくれた人と性格的に相性が合わないという場合もありますが、そういう場合にはエージェントによっては申し出をすることで担当者を変更してくれることもあります。
また、求職者の経歴などを総合的に見て、仕事の紹介が難しいとエージェントから判断されてしまうと登録を断られてしまう場合もあるようです。
しかし自力で何十社受けても事務に受からない、書類審査すら通過しないというような場合はエージェントサイトに登録して担当者に相談することができれば、自分では気が付かなかった部分のアドバイスがもらえるかもしれません。
※こういった相談はハローワークでもできますが、エージェントサイトの場合には提携企業が具体的にどういう人材を求めているのかを把握しているので、ハローワークよりも詳しいアドバイスがもらえる可能性があります
エージェントサイトは複数掛け持ちしても何の問題もありません。
むしろ複数のサイトを併用したほうがいいでしょう。
エージェントサイトによって得意な分野・業界が違う場合がありますし、自分に合うエージェントを見つけるためには複数登録したほうがいいからです。
しかし、どこのエージェントサイトでも「あなたでは事務は難しい」と言われてしまうようだと、残念ながら事務以外の正社員の仕事も視野に入れたほうがいいかもしれません。
もちろん、それでもあきらめずに自力でハローワークなどから事務求人に応募し続けるのもひとつの選択肢として「あり」だと思います。
他に、派遣やパート・アルバイトで事務職を目指すという選択肢もありますが、最終的に何らかの仕事での正社員を希望しているのであれば、よく考えてから決めましょう。
20代向けの既卒・第二新卒用エージェントサイト
就職が決まらないまま学校を卒業した「既卒」や、新卒で就職したものの3年以内に辞めてしまった(または、これから辞める予定)「第二新卒」用の就職(転職)エージェントサイトというものがあります。
そういったサイトに募集を出している企業は20代の人の将来性に期待していると思われるので、特別なスキルが無い、フリーターや無職、職歴0のニートの人でも門前払いの可能性は低いです。
しかし、やはり求職者と企業をマッチングさせるのがエージェントの仕事なので、「正社員の事務職」というこちらの希望から外れた求人を提案されることもあります。
既卒・第二新卒用の就職(転職)エージェントサイトは30歳以降は利用できないサイトが多いのですが、20代中盤くらいまでなら現在何らかの正社員として働いている人でも転職希望者として登録できます。
自分がエージェントのターゲットユーザー層に入っているかどうかというのは、会員登録画面の入力項目などでなんとなくわかると思います。
20代後半でも登録・利用はできますが、紹介してもらえる求人の幅は狭まってしまう可能性が高いです。
また、「既卒・第二新卒用エージェントサイト」は「無職から抜け出すために就職したい20代向けのサイト」という部分があるので、「どうしても絶対に事務職に就きたい、他は全く考えていない」というこだわりがある人は、メインではなくあくまでもサブ的(自力応募との併用など)に利用するのがおすすめです。
一般的な転職エージェントサイト
正社員として数年(4~5年)以上働いていた経験がある20代の人や、既に30歳を超えている人がエージェントサイトを使う場合には、一般的なエージェントサイトを使うことになります。
エージェントによって特色が違っていて、外資系求人に強いところ、年収800万円以上のハイクラス求人に強いところなど、様々です。
こういうサイトに求人を出す企業は即戦力を求めていると思うので、正社員としてある程度のしっかりとした経歴がある人がその経歴を活かして、さらにキャリアアップするために利用するという使い方が向いていると思います。
会計事務所に数年勤務していた人が経理事務に転職したい場合や、一般事務経験があってなおかつ英語が得意な人が貿易事務に転職したい場合など、専門的なスキルを活かして事務に転職したい場合にはこういった転職エージェントで仕事を探すのは向いていると言えるでしょう。
逆に、今までの職歴・経歴に自信が無い人や、専門事務ではなく一般事務に就きたい人には転職エージェントはあまり向いていないと私は感じます。
数年以上の何らかの正社員経験がある20代~30代の人なら自分で応募するタイプの求人サイトやハローワーク経由で一般事務に就くのはそれほど難しくはないと思うので、転職エージェントを使うよりもそういった探し方の方がおすすめです。
30歳を過ぎていて正社員歴なしの人が事務の正社員になるのはかなり難易度が高いので、事務以外の仕事で正社員になるか、正社員はとりあえずあきらめて専門スキルのいらないパート・アルバイトで事務の仕事をするか、という選択肢も考えておいたほうがいいです。
民間の無職向け就職支援サイトは20代向けが多いので、ハローワークなどで相談してみましょう。
代表的な転職エージェントサイト
既にお伝えした通り、一般的な転職エージェントサイトは、数年以上の正社員経験のある人がその経歴を活かして即戦力として転職するという前提があります。
そのため、事務求人も専門的な事務の求人が多く、一般事務の求人は少ないことが予想されます(一般事務ならわざわざ転職エージェントに求人を出さなくても人材が集まりやすいため)。